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未成年者が相続人の場合について(特別代理人)

      2016/11/21

こんにちは。市川市の司法書士わたなべ事務所の司法書士渡邊那津実です。

 

今回は、相続人の中に未成年者がいる場合の手続について書かせて頂こうと思います。

父親が亡くなり、母親と未成年の子供が相続人となるような場合、父親の遺産について遺産分割協議をするには、裁判所で特別代理人を選任してもらう必要があります。未成年者は遺産分割協議に参加することが出来ず、また、母親が未成年者の法定代理人として遺産分割協議をすることも利益相反行為とされ(母親だけで協議の内容を決めると、子供に不利な協議内容となってしまう恐れがある)認められていないので、代わりに遺産分割協議をする人を選びましょうということになっているのです。

 

相続人の中に未成年者がいる場合、遺産分割の方法について、当事務所では2通りの提案をさせて頂いております。

 

①法定相続分通りに名義を変更する方法

全ての財産をそれぞれ法定相続分通りに分ける場合、遺産分割をする必要はなく、特別代理人も選任する必要はございません。例えば、父親が亡くなり、母親と未成年の子供1人が相続人となり、相続財産に不動産、預金がある場合、不動産を母親と子供がそれぞれ持分2分の1の割合で取得し、預金もきっちり半分ずつで分けます。

この方法が可能であれば、特別代理人を選任するよりも簡単に手続が出来ます。ただし、銀行や証券会社によっては、この方法を認めておらず、特別代理人を選任して欲しいと言われてしまう場合もあります。また、不動産を共有名義で登記すると、例えば売却の際、共有者全員の同意が必要になったりと、後々の手続の手間が増えてしまう場合もございます。相続人が多数だったり、仲が悪いケースなど、お勧めしない場合もございます。

 

②特別代理人を選任してもらい、遺産分割協議をする方法

法定相続以外の方法で遺産を分けたい場合や、銀行や株式の名義書き換えの手続上、遺産分割が必要な場合、裁判所で特別代理人を選任し、未成年者に代わって遺産分割協議を行います。特別代理人は、利害関係のない方で、裁判所に認められれば、誰でもなることが出来ます。通常、親族が特別代理人となることが多いですが、特に適任者がいない場合、司法書士が承ることも可能です。気を付けなければならないのが、裁判所に申し立てをする際、遺産分割協議の案を提出するのですが、この協議の内容が未成年者にとって不利な分割内容ですと、認められない場合がございます。ただし、未成年者の相続する財産が法定相続分を下回っている場合でも、裁判所に認められる場合もあります。

相続のことでご不明な点がございましたら、是非お気軽にお問い合わせください。

 

 

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